先日は、会員アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。引き続きいくつか特定のテーマに絞って、アンケートの回答と個別インタビューに同意くださった方のコメントをご紹介したいと思います。Vol.2のテーマは、「家族や仲間とのコミュニケーション」です。
病気のことを周囲に伝える? 伝えない?
今回のアンケートでは、病気についてオープンにしている方が比較的多かった一方で、「特に人には言っていない」「他人には内緒にしています」という回答も複数ありました。
伝えることで、サポートや安心感が得られることも
病気のことを家族や周囲に伝えたという方からは、「見えにくいと言うのが恥ずかしかったが、しっかりと病気と伝えると、細かいものを代わりに見てくれるなど周りが優しくなった」「何か悩みはない?などと積極的に聞いてくれるようになった」「診断を受けたときにショックを受けたが主人が年を取ればあちこちにガタが来るのは当たり前だと言ってくれてツライ気持ちが和らいだ」「職場の仲間が真剣に相談に乗ってくれた」「買い物のとき友人が値札を見てくれる」など、病気を伝えたことで、日常生活のサポートや心理的な安心感が得られたというエピソードが多数寄せられました。なかには、「家族が毎回病院の送り迎えをしてくれる」など、治療や通院のサポートを得られたという方もいらっしゃいます。
娘に相談すると、どこの病院に行くのがよいか、一緒に選んでくれました。おかげで信頼できる眼科医に巡り合うことができ、治療に励むことができています。
Aさん(60代 治療歴6年)
伝えるかどうかは相手との関係を考えて決めよう
一方で、「スマホやiPadの見過ぎだと注意された」「家族や親戚たちに『大きな病院へ行ったほうがいい』『いくつかの病院で診てもらうべき』などと言われ鬱陶しさを感じてしまった」など、病気について話したことで心配をかけてしまった、さらにその心配を負担に感じてしまったという意見もありました。
伝えたほうがよいかどうかは、病状や相手との関係によっても変わります。加齢黄斑変性に限らず、身体のことについては、他人にはなかなか理解しづらいものです。伝えても「分かってもらえなかった」とかえってストレスや悲しみを感じてしまうこともあるかもしれません。伝えた場合の状況を想像して、どちらがよいかを選択しましょう。自分の心理的負担が増えてしまいそうな場合には、無理して話す必要はありません。
また、必要なときにサポートをお願いしたいという場合には、相手にイメージしてもらいやすいように自分の困りごとについて具体的に伝える工夫をしてみましょう。サポートしてくれた方には、感謝の気持ちを伝えることも大切です。
同じ病気だからこそ分かり合えることもある
今回のアンケートでは、「同じ病気の仲間の励ましが治療の励みになっている」「友人も同じ状況なので今後もコミュニケーションをとっていこうと話しています」という回答がありました。同じ病気だからこそ、あるいは、似た経験をしたからこそ、分かり合えることもありそうです。
病院の待ち時間に同じ病気の患者さんと仲良くなって、励まし合ったり情報交換したりするようになりました。今でも時々お会いしています。ただ、病気のことを話したがらない人もいるので、その感覚は慎重に見極めるようにしています。
Cさん(70代 治療歴2年)
患者会や専門サイトで情報交換
「同じ病気で悩む人の口コミサイトやwebサイトを読んで頑張っている」という方や、「全国の患者さんやご家族が集まって交流できる患者会で情報交換をしている」という方もいらっしゃいます。
診断されてすぐに患者会に入りました。そこでできた友人と情報交換できるのが一番の楽しみです。息子も視力がよくないので、教えてもらった目によいサプリメントを一緒に飲んでいます。
Bさん(50代、治療歴5年)
アンケートでは、「ミルエル」についても、「同じ病気の人が身近にいなかったので相談できるのは嬉しかったです」「周囲に同じ病気を持った人がおらず、誰かに相談することもないため、こちらの体験談を読み「『そうそう!』と共感できるのは心強い」「皆さんにも、私と同じような悩みがあること、また改善に向けて工夫されている様子がよくわかり、励みになると同時に参考になる。治療に前向きになれた」など、ありがたいコメントをいただきました。
同じ病気の人の体験談を聞くと、自分と似たような症状を持っている人が多いことに勇気づけられます。少し不安に思っているけれども先生に聞くまでもない、というようなことが質問箱でやりとりされていると、とても参考になります。みんな同じような感じなのだなとか思えるのはすごくいいですね。
Cさん(70代 治療歴2年)
人との関わりをもつことはとても大切だと思います。私の周囲では、病気を気にしてうちにこもってしまって、うつ状態になってしまう方も多いのですけれど、話して思いを伝えることですっきりすることもあるのではないかと思います。
Bさん(50代 治療歴5年)
人とのコミュニケーションの取り方にはひとつの正解があるわけではなく、自分が心地よいと思う方法を探すことが大切です。ただ、「コミュニケーションを取りたいけれども病気のことを考えると躊躇してしまう」と思っているのなら、
今回のアンケートとインタビューから見えてきたヒント
- ・家族や周囲に伝えることで、安心感が得られることもある
- ・「わかってもらえない」と感じてしまうと自分のストレスになってしまう
- ・伝えるときにはなるべく具体的に、感謝の気持ちを忘れずに
- ・患者会や専門サイトを通して、同じ病気の仲間とつながることもできる
を参考に、一歩踏み出してみるのもよいのではないでしょうか。
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